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1.高圧処理装置を用いた食品の高機能化に関する研究

「米の市場開拓に向けた機能性を賦与した高圧加工米の開発」

 玄米は、その胚芽や糠層にビタミンやポリフェノール類等の機能性成分を含むことから、健康機能性を謳った発芽玄米やアルファー化米などの加工米が商品化されてきました。しかし、玄米の食味や消化性は悪いために、その需要は伸び悩んでいます。加えて人口減少により米飯食の消費量自体も低迷しています。そこで、新たな米の市場開拓に向けて、玄米の機能性成分を保持させた高機能白米の実用化によりコメの需要拡大を目指すこととしました。そのために、高圧加工技術を用いて、玄米に含まれる機能性成分を白米に移行させた高圧加工米生産のための基本技術を確立するとともに、品質及び機能性を評価して、その有用性を明らかにする研究を行っています。

関連サイト 

信大独創図鑑 玄米の機能性成分をそのまま保持した「高圧加工米」

https://www.shinshu-u.ac.jp/zukan/cooperation/post-5.html  

学会発表

「米糠中のマルターゼ阻害成分の検索」金城渚、篠原瑞希、村上さくら、小林康太、森下雄太、筒井歩、藤田智之、日本食品科学工学会第69回大会(東京配信/オンライン)、公演番号3Ia-03、2022年8月24-26日(8月26日発表)

 

助成金

農林水産省平成27年度補正予算革新的技術開発・緊急展開事業(先導プロジェクト)

「高圧環境が各種酵素反応に与える影響」

 100MPaの加圧条件下でセルラーゼの反応を行うと、常圧下に比べて反応産物である還元糖の生成が促進されることを見出しました。その機構について調べた結果、セルラーゼ中のβ‐グルコシダーゼの活性が昂進することを見出しました。

2.各種疾病に関連する酵素に対する阻害物質の探索と構造解明

「キサンチンオキシダーゼ阻害物質」

 痛風の発症には、血液中の尿酸値の上昇が関わっていると言われています。また、動物の体内では核酸の代謝過程で、ヒポキサンチン、キサンチンがキサンチンオキシダーゼにより尿酸へ代謝されています。

私たちはシミタケというキノコの菌糸から新たにキサンチンオキシダーゼを阻害する成分を単離しました。構造決定の結果、キサンチンオキシダーゼ阻害の活性としては初めての発見となるアナカルジン酸と、新規の類縁体であることを明らかにしました。さらにそれらの類縁体の活性評価から、構造活性相関を見出しました。

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